AV情報家電 家電製品アドバイザー(エグゼクティブ等級)のyacchiです。
オーディオ歴は40年以上、ホームシアター歴は15年以上です。
イヤホンにはドライバーユニットが取り付けられている駆動部分から接続ケーブルを取り外すことができるタイプがあります。
音質を好みに合わせるなどの目的や断線した際の交換目的で、接続ケーブルを別のケーブルに変更することを「リケーブル」と言います。
この記事では、リケーブルの際に必要なケーブル素材、接続端子について解説します。
- イヤホンケーブル素材の解説
- イヤホンケーブル端子の解説
・コネクタ端子
・プラグ端子
主なイヤホンケーブル素材の解説
銀
銀は、一般的に使用される銅よりも電気抵抗が低いため、電気信号のロスを少なくすることができます。
より純度の高い銀ほど、電気信号のロスは少なくなります。
一般的に銀線は高音に強いと言われています。
無酸素銅(OFC:Oxygen-Free Copper)
無酸素銅は、銅に含まれる酸化物などの不純物を可能な限り除去して純度を高めた銅で、JIS規格では99.96%以上の銅がOFCと呼ばれます。
OFCは、ケーブル業界ではスタンダードな存在となっており、主に音響機器の分野で用いられるOFCケーブルが知られています。
一般的に銅線は低音に強いと言われています。
銀コート銅
銀コート銅は、無酸素銅などの表面を銀でコーティングしたものです。
音声信号の電流は周波数が高いほど、導体の表面近くを流れる「表皮効果」および銀の電気抵抗が低い特性を利用して、周波数の高い音声信号のロスを少なくすることを目的としています。
主なイヤホンケーブル端子の解説(コネクタ端子)
ケーブルの接続端子として、ドライバーユニットが装着される駆動部分側の端子をコネクタ端子と呼びます。
コネクタ端子はいろいろな規格が乱立されている状態なので、リケーブルの際はイヤホン本体のコネクタとケーブル側のコネクタ端子が合っているか確認が必要です。
MMCX(Micro Miniature Coaxial)
イヤホンコネクタ端子の主流です。
丸い部分をカチっとはめ込む感じです。
接続箇所をくるくる回すことが可能です。
2pin
中華系のイヤホンには多いタイプです。
2つのピンをそのまま差し込む感じです。
ピン口径が、0.75mmと0.78mmのサイズがありますが、何も表記がなければ0.78mmだと思って間違いないです。
どちらでも刺さらないことはないですが、コネクタの穴が広がったりするので正しいサイズのものを確認して使用した方が安全です。
qdc 2pin
元々はQDCというイヤホンブランドが使用している半独自仕様の端子ですが、KZやTRNが採用していることが多いコネクタ端子です。
ピン口径は0.75mmで、通常の2pinとも一応互換性があります。
ピン部分を覆う樹脂でカバーしており、ピンが不意に折れることを防いでいます。
CIEM 2pin
ピン口径は0.78mmで、ピンの根本が出っ張ってます。
イヤホン側のピン箇所に窪みがあるものと適合します。
通常の2pin 0.78mm と互換性はありますが、この構造のため刺さりが浅くなる可能性があります。
TFZ 2pin
TFZ製イヤホンで採用されているコネクタ端子です。
qdc 2pin に形状が似ていますが、pinを覆うカバー部分がより浅くなっています。
主なイヤホンケーブル端子の解説(プラグ端子)
ケーブルの接続端子として、再生機器側の端子をプラグ端子と呼びます。
プラグ端子には、大きく 6.3mm、4.4mm、3.5mm、2.5mm があります。
6.3mm
標準プラグと呼ばれ、主にヘッドホンをアンプなどの機器に接続する際に使われます。
4.4mm
バランス接続用のプラグ端子です。
極数は5極です。
バランス接続は、左右の音声信号伝送路を分離して別々にしているため、左右の音声信号のクロストークの低減に効果があると言われています。
私の経験上、バランス接続の方が音の定位感が向上ことが多いです。
3.5mm
ミニプラグと呼ばれる最も多いプラグ端子です。
通常のアンバランス接続の端子は、3.5mmの端子です。
極数は3、4、5とあります。
- 3極
ステレオ再生 - 4極
ステレオ再生+リモコン操作、マイク機能が利用可能 - 5極
ステレオ再生+ノイズキャンセリング機能などが利用可能
2.5mm
ミニミニプラグと呼ばれ、小型のオーディオ機器やバランス接続にも使用されます。
最近はバランス接続は、4.4mmが主流です。
まとめ
- 主なイヤホンケーブル素材の解説
- イヤホンケーブル端子の解説
・主なコネクタ端子
・主なプラグ端子
イヤホンのリケーブルをする際に必要な知識として、イヤホンケーブル素材、ケーブル端子について解説しました。
特に、イヤホンのコネクタ端子は様々な規格が乱立されています。
リケーブルでのイヤホンの音質向上は楽しいですが、なるべく使用イヤホンのコネクタ端子の規格は絞った方がコネクタ選択の迷いが少ないと思います。
またプラグ端子側は、アンバランス接続かバランス接続かで、3.5mmと4.4mmに大きく分かれます。
プラグ端子は再生機器側のバランス接続の対応可否を確認した上で、好みで選べば良いと思います。
それでは、楽しいオーディオ・ビジュアルライフを!!
※この記事の内容はあくまで個人の見解で、間違っていたり、最新でない可能性があります。できるだけ公式サイトのリンクを貼っておきますので、正しい情報は公式サイトをご確認ください。
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